天時クロノグラフ

タキメーターとテレメーターの読み方|クロノグラフ入門

投稿者 ワンチャーウォッチ 日時

クロノグラフを見ると、多くの方はストップウォッチ機能と、少し複雑な文字盤を思い浮かべるかもしれません。実は文字盤のまわりにある目盛りは、時計づくりの中でも古くから使われてきた2つの便利な道具、タキメーターとテレメーターです。どちらも、経過した時間を役に立つ数字に変えるためのものです。道路を走る速さや、遠くの雷までの距離を知ることができます。

タキメーターとテレメーターの目盛りを備えた天時クロノグラフの文字盤

ワンチャーの天時(TENJI)クロノグラフは、38mmの文字盤にこの2つの目盛りを両方備えた、現代のクロノグラフでは珍しい組み合わせの腕時計です。このガイドでは、それぞれの目盛りの読み方をわかりやすくご説明します。天時を身につけたときに、ぜひ実際に使ってみてください。

タキメーターとは?

タキメーターは、経過時間を速さに換算するための目盛りです。多くはベゼルに刻まれていますが、天時では文字盤のふちに近い内側のリングに配置されています。タキメーターが答えてくれるのは、「この出来事にX秒かかったなら、1時間あたりの速さ(km/h)はいくつか」という問いです。

タキメーターとテレメーターの読み方の図解

タキメーターの目盛りをそのまま速さとして読めるのは、ちょうど1km(または1マイル)を移動する時間を計ったときです。最初の目印でクロノグラフをスタートし、1km先の目印でストップすると、クロノグラフ秒針が指す数字がそのまま時速(km/h)になります。

タキメーターで時速を読む例

タキメーターの目盛りがそのまま答えになるのは、距離がちょうど1km(または1マイル)のときだけです。100m走のように短い距離では、針が指す数字は実際の速さではありません。「そのペースのまま1km進んだとしたら」という速さを示しています。

タキメーターの読み方

そこで、ひと手間加えます。針が指す数字に、実際の距離が1kmのどれくらいにあたるかを掛けます。

  1. 距離を見積もります。おおよそで大丈夫です。100m走なら0.1kmです。
  2. 出来事が始まった瞬間にクロノグラフをスタートし、終わった瞬間にストップします。
  3. 針が指す数字を読みます。これが「そのペースで1km進んだ場合」の速さです。
  4. その数字に距離を掛けると、実際の速さがわかります。

計算例:100mを12秒で走った場合、針は300を指します。300 × 0.1 = 時速30kmが実際の速さです。

0.10 km
12 秒

タキメーターの針が指す数字

300

実際の速さ

30 km/h

実際の速さ = タキメーターの数字 × 距離(1kmに対する割合)

テレメーターとは?

テレメーターはタキメーターとは逆に、速さではなく距離を測る目盛りです。正確には、見えてから音が聞こえるまでに時間差のある出来事までの距離を測ります。

テレメーターの読み方の図解

テレメーターは、ひとつの物理的な性質を利用しています。音は空気中を秒速およそ343mで進みますが、光はほぼ一瞬で目に届きます。この「見えてから聞こえるまで」の時間差を測るのが、テレメーターの目盛りです。

テレメーターの読み方

  1. 稲妻の光、スタートの合図、遠くの花火など、出来事が見えた瞬間にクロノグラフをスタートします。
  2. その音が聞こえた瞬間にクロノグラフをストップします。
  3. クロノグラフ秒針が止まった位置のテレメーターの数字を読みます。それが出来事までのおおよその距離(通常はkm)です。

例:雷が光った瞬間にスタートし、雷鳴が聞こえた瞬間にストップします。9秒たっていれば、テレメーターの目盛りはおよそ3kmを示し、雷までの距離が約3kmであることがわかります。

テレメーターはもともと軍事用に考えられたもので、レーザー距離計がなかった時代に、光と音とストップウォッチだけで砲火までの距離を判断するために使われていました。

テレメーターで雷までの距離を測る例

天時が2つの目盛りを1つの文字盤に備える理由

多くのクロノグラフは、どちらか一方の目盛りだけを備えています。より一般的なのは、外側のベゼルに刻まれたタキメーターです。2つの目盛りを両方備えた腕時計は少なく、時計好きの間でも注目されるポイントです。

天時クロノグラフのタキメーター目盛りのクローズアップ

天時は、タキメーターとテレメーターを文字盤内側の二重目盛りとして配置しています。ベゼルではなく文字盤のふちの内側に収めることで、38mmのコンパクトなケースを保ちながら、6時位置の日付窓と、セイコーVK64メカクォーツムーブメントによるクロノグラフ機能を両立しています。

目盛りを「見るだけ」でなく「使いやすく」するための工夫もあります。

  • 発光式の針と時刻マーカー:暗い場所でもクロノグラフの針と目盛りを読み取れます。
  • 2重防眩コーティングのサファイアクリスタル:まぶしさを抑え、屋外の強い日差しの下でも目盛りが読みやすくなっています。
  • サンバースト仕上げのメイン文字盤:ギョーシェ仕上げのインダイヤル、マットなベゼルと組み合わせ、目盛りが文字盤に埋もれないようにしています。

プッシャーにも、まっすぐ進む矢の羽根を表す伝統的な和柄「矢絣(やがすり)」が刻まれています。着物の柄にも用いられてきた文様で、正確な計測のための2つの機能にふさわしい意匠です。

タキメーターとテレメーターの早見表

タキメーター テレメーター
測るもの 速さ(1時間あたり) 出来事までの距離
基準 決まった距離にかかった時間 音の速さ(約343m/秒)
計算式 3600 ÷ 秒数 距離 = 音の速さ × 秒数
主な使い道 一定区間を走る車の速さ、作業のペースの計測 雷や花火など、見えてから聞こえる出来事までの距離
正しく読める範囲 60秒以内の出来事 見えてから聞こえるまでの時間差

よくあるご質問

テレメーターで速さを測ることはできますか?
いいえ。テレメーターは、音の速さをもとに経過時間を距離に換算するための目盛りです。速さを測るときはタキメーターを使います。

タキメーターやテレメーターを使うのに計算は必要ですか?
基本的には必要ありません。どちらも換算済みの数字が文字盤に印刷されています。正しいタイミングでクロノグラフをスタート・ストップするだけで、目盛りが答えを示してくれます(1km以外の距離で速さを求める場合は、上の計算例をご参照ください)。

なぜ両方の目盛りを持つクロノグラフは少ないのですか?
スペースの問題です。2つの目盛りにはそれぞれ文字盤やベゼルの面積が必要で、多くのクロノグラフはどちらか一方しか配置しません。天時は文字盤内側の二重目盛りにすることで、38mmのケースでも文字盤を窮屈にせずに両方を収めています。

時刻だけでなく、計測を身につける

通勤時間を計るとき、近づく雷までの距離を知りたいとき、あるいは細部までじっくり眺めたい時計がほしいとき。天時は、古くから受け継がれてきた計測の仕組みを、毎日身につけられる腕時計にしました。天時クロノグラフを見る

手首に着けた天時クロノグラフ 38mmステンレススチールケース

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