シングルハンド自動巻き時計とその歴史

投稿者 Taizo Okagaki 日時

Wancher シフラ Z　から見るシングルハンド自動巻き腕時計の歴史

一針時計の歴史

14世紀の機械式時計の誕生以来、時を刻む技術は大きく進化してきました。しかし、一針時計のシンプルさとエレガンスは、今なお時計愛好家を魅了し続けています。初期の時計は、日時計と同様に一本針で時間を示し、シンプルなデザインを特徴としていました。17世紀には分針が追加され、より精密な時間表示が可能になりましたが、一本針のクラシックなスタイルは、ミニマリスト的象徴としてひそかに残り続けました。
そして現代、一針時計は再び注目を集めています。ヴィンテージの魅力、独自性、そして時間をざっくりと捉える哲学的なアプローチを好む時計コレクターに支持されているのです。

https://www.plus-ultra.ch/en/watches/audemars-piguet/rare-philosophique-one-hand-white-yellow-gold-ap-serviced より引用

Wancher シフラ Z：クラシックデザインの復活

Wancher シフラ Zは、この歴史的ある時計のクラシックな姿を現代に蘇らせた特別なモデルです。一針時計に、精巧な自動巻きムーブメントを融合させることで、昔ながらのすっきりとした美しさと実用性を両立。デザインは、かつての航空計器から着想を得ています。パイロットが求めた視認性と機能性を備えたコックピットデザインが自分の手元にあるのには心がくすぐられます。

航空計器から着想を得たダイヤルデザイン

シフラ Zの最大の特徴の一つが、その独特なダイヤルデザインです。大きな蓄光アラビア数字は、薄暗い中でも見やすく、かつてのパイロットウォッチを彷彿とさせます。過去のパイロットたちは、大型で見やすいダイヤルを頼りに計器を確認していました。
また、ブラックダイヤルとグリーンの蓄光インデックスのコントラストが、瞬時に時間を見やすくしています。頑丈なステンレススチールケースと通気性の良いパンチングレザーストラップの組み合わせにより、実用性とヴィンテージの味を融合させた仕上がりになっています。

ビッグクラウン（大型リューズ）：ヴィンテージ航空時計の特徴

シフラ Zを特徴づけるもう一つの要素が「ビッグクラウン」です。初期のジェット戦闘機のパイロットは、厚手のグローブを着用したまま時計を操作できるよう、大型リューズを備えた時計を使用していました。シフラ Zもこの特徴を受け継ぎ、操作性を向上させると同時に、航空時計らしい力強いデザインをしています。

信頼性の高い「MIYOTA8215」自動巻きムーブメント

シフラ Zのムーブメントには、日本製の信頼性の高いMIYOTA8215が搭載されています。このムーブメントは21石を備え、42時間のパワーリザーブを確保。21,600振動/時（vph）で駆動し、スムーズな動作と耐久性を実現しています。
MIYOTA8215は、メンテナンスの手間が少なく、精度が安定しているため時計愛好家から高い評価を得ています。

なぜシフラ Zのようなワンハンドウォッチを選ぶのか？

ワンハンドウォッチは単なる時計ではなく、一つのコンセプトです。シフラ Zは「シンプルであることの美しさ」をもとに、ゆったりとした時間の流れを楽しみ、人生をマイペースに歩む方にぴったりです。秒単位の正確さにとらわれるのではなく、大まかな時間の感覚を大切にするデザインは、時間の「せわしなさ」を取り除き、今この瞬間を大切にすることを思い出させてくれます。時間を「測る」のではなく、「感じる」こと。これがコンセプトです。