イベント ツール・ド・ムナカタ2026(第8回)
展示 2026年5月16日
ツーリングラリー 2026年5月17日
会場 宗像大社(福岡県宗像市)
はじめに

日本の車文化というと、峠道やカスタムカー、深夜のパーキングエリアに集まる車を思い浮かべる方も多いかもしれません。けれども日本には、もうひとつの車の世界があります。静かで、歴史を大切にし、知識の深い人たちが、見せるためではなく思い出を語り合うために集まる世界です。

それが日本のクラシックカーの世界です。そしてこの世界から、新しい革小物ブランド「Wan-Links」が生まれました。

Wan-Links 革の名刺入れ 宗像カラー
Part 1

日本のクラシックカー愛好家の世界

Wan-Linksを知るには、まずこのブランドが生まれた世界を知る必要があります。日本のクラシックカー愛好家の世界を形づくっているのは、速さや派手さよりも、情熱と知識、そして控えめさです。

車をカスタムして変えていくことを楽しむ文化がある一方で、クラシックカー愛好家がめざすのは「保存」です。トヨタ2000GTやホンダS360、戦前のヨーロッパのツーリングカーなどを、工場から出荷されたときの姿に戻すこと。それが何より誇らしい成果です。

宗像大社でクラシックカーをライブで描くオオユミ マモル氏

日本のクラシックカー愛好家の多くは、長い年月をかけて知識と経験を積み重ねてきた人たちです。メーカーの歴史はもちろん、エンジンの仕様や細かな年式の違いまでよく知っています。

彼らは車を改造せず、大切に守り続けます。その姿勢は控えめで、良い状態のクラシックカーを持っていても、声高に語ることはありません。車そのものが静かに語ってくれるからです。本物であること、来歴、そして大切に乗り続けてきた年月の味わい。古さや不完全さの中に美しさを見いだす「侘び寂び」の感覚が、この世界には自然に流れています。

だからこそ、革小物ブランドの出発点にふさわしいのです。

筑前玄海の海沿いを走るツール・ド・ムナカタの参加車
第8回

宗像大社から、筑前玄海の海沿いへ

5月16日は宗像大社の境内に車が並び、10時から16時まで一般公開されました。翌17日はツーリングラリーの日。参加車は筑前玄海エリアの海沿いの道を走り、海の景色や昔ながらの漁村、変わらない風景の中を進みました。ツール・ド・ムナカタ公式サイト

ツール・ド・ムナカタは、一般的な意味でのレースではありません。表彰台も賞金もありません。参加者が手にするのは、古い名車で美しい道を走り、その価値をわかり合える仲間と過ごす時間です。主催者はこのイベントを「タイムトラベル体験」と表現しています。地域の歴史や文化に、車で走りながら触れられるイベントです。

2026年は新たにアートの企画も加わりました。5月12日から17日まで「海の道むなかた館」で特別展が開かれ、車と風景をとらえた写真やイラストが展示されました。選ばれた3人のイラストレーターの1人が、オオユミ マモル氏です。

ツール・ド・ムナカタ2026のアート展で紹介されたオオユミ マモル氏のクラシックカーのイラスト
Part 3

イラストレーター オオユミ マモル氏

オオユミ マモル氏は1986年、大分県宇佐市生まれ。2006年に九州ビジュアルアーツのアニメーション学科を卒業し、2018年ごろからイラストレーターとして活動しています。

クラシックカーイベント「チェント・ミリアかみつえ」のポスターイラストを手がけ、オーナーの愛車を描く依頼も数多く受けてきました。オオユミ氏の絵は、車の形をなぞるだけではありません。クロームに映る光や、時間が止まったような一瞬など、車をとりまく空気まで描き出します。

ツール・ド・ムナカタ2026では、2日間とも宗像大社の境内でライブ制作のブースを開き、参加者の車をその場で描きました。

ツール・ド・ムナカタ2026のブースに並ぶWancher Watch × オオユミ マモル Wan-Linksコレクション
Part 4

Wan-Linksが生まれるまで

ワンチャーウォッチは、時間とはただ測るものではなく、身に着けて持ち歩くものだと考えてきました。日本の職人の技と、年月とともに味わいが増すものを大切にするブランドとして、クラシックカーの世界はとても自然な相棒でした。ツール・ド・ムナカタと協力し、オオユミ マモル氏の作品を形にする機会をいただいたことから、Wan-Linksが生まれました。

コンセプトはシンプルです。本物であること、品質、時間をかけること、年月の美しさ。クラシックカーの世界が大切にしてきた価値を、毎日持ち歩いて何十年も愛用できる革小物に込めること。名車と同じように、時間とともに良くなっていくものです。

このコラボレーションから生まれた最初のアイテムが、Wan-Links 名刺入れです。毎日使える道具であり、小さな自動車アートでもある本革の名刺入れです。

名刺と一緒に置いたWan-Links 名刺入れ 筑前カラー
最初のアイテム

Wan-Links 名刺入れ

クラシックカーラリー「ツール・ド・ムナカタ2026」を記念した、限定エディションの革の名刺入れです。本革の牛革を使い、オオユミ マモル氏と共同でデザインしました。カラーは、ラリーが走る土地にちなんだ「宗像(Munakata)」と「筑前(Chikuzen)」の2色です。

素材 本革(フルグレインの牛革)
構造 2ポケット構造
エディション Tour de Munakata 2026 × Wancher Watch
Wan-Links 名刺入れ
手に持ったWan-Links 名刺入れ
Part 5

名刺という、日本の大切な作法

日本では、名刺交換はちょっとしたやりとりではなく、きちんとした作法をともなう大切な場面です。名刺は両手で差し出して両手で受け取り、しっかりと目を通して丁寧に扱います。名刺交換でもたついたり、くたびれた名刺を取り出したりすると、それだけで相手に与える印象が変わってしまいます。

Wan-Links 名刺入れは、この名刺の作法を形にしています。いちばんの特徴は2つに分かれたポケットです。メインのポケットには自分の名刺を入れ、背面の独立したポケットには、いただいた名刺だけを入れます。どちらがどちらか、迷うことはありません。名刺のマナーが、ものの形そのものに組み込まれています。

Wan-Links 名刺入れのディテール

大切に手入れされたクラシックカーが、深みを増すクロームややわらかくなじむ革シートのように味わいを重ねていくのと同じく、Wan-Links 名刺入れも持ち主とともに変化していきます。小さな傷やしわも、そのものの物語の一部になります。

革は、クラシックカーのオーナーがオリジナルのボディを大切にするのと同じ考え方で選びました。年月とともに味わいが出るフルグレインの牛革です。きれいに、正直に年を重ねていく革。正直であることは、日本のクラシックカーの世界で素材に贈られるいちばんのほめ言葉です。

宗像大社のライブ制作ブースで描かれるクラシックカーのペン画
これから

Wan-Linksのこれから

Wan-Linksは、実在するコミュニティに根ざし、文化的な意味のあるイベントで、その世界で長く活動してきたアーティストとともに生まれたブランドです。ツール・ド・ムナカタは実際に開かれているラリーであり、宗像大社は世界遺産です。そしてオオユミ マモル氏は、イベントのポスターやオーナーの愛車のイラストを描き続けてきたアーティストです。

日本のクラシックカー愛好家は、エンジンやボディ、革の内装に、本物かどうかを見きわめる目を長い時間をかけて養ってきました。その目は、彼らの世界に入ろうとするあらゆるものに向けられます。

Wan-Linksは、その目に応えられるものをめざして作りました。

Wan-Links 名刺入れのフルグレイン牛革のクローズアップ